伊勢形紙
- 主な商品
- インテリア額・扇子とうちわ・スタンドなど
- 始まり
- 9世紀 (平安時代初期)に始まったと言われる
- 由来
- 伊勢形紙とは、着物の生地の染め用具だが、近年は美術工芸品としても注目されている。
- 主な生産地
- 鈴鹿市白子地区
伊勢形紙の歴史
伊勢形紙とは、 着物の柄(がら)や文様(もんよう)を着物の生地(きじ)に染めるのに用いるもので、その歴史は古く、 その発祥(はっしょう)には色々な説がありますが、室町時代末期 (1570年頃)には形紙があったと推定されています。
江戸時代になると、 現在の鈴鹿市白子地区を中心に、徳川紀州藩の保護の下に独占企業として、染形紙製作の振興が行われ、形紙商人は 「紀州御用 伊勢形紙」と染め抜かれた堤灯(ちょうちん)、鑑札(かんさつ)を持ち、全国各地を行商し、「伊勢形紙の白子」が広く知れ渡りました。
製法は、 柿渋(かきしぶ)を用いて和紙を張り合わせた紙に、 細かい刃先の彫刻刀で精巧微細(せいこうさいび)な図柄を彫り、「錐(きり)彫り」「突(つき)彫り」「縞(しま)彫り」等の技法があります。
現在は、 生活様式の近代化などのために着物離れが進み、この業界も厳しい状況になっていているが、、 その生産量は全国の99%を占め、京都・ 東京をはじめ全国各地へ出荷されています。
また、 近年、染色用具としてだけでなく、美術工芸品としても注目を集めています。
伝統を受け継いできた高度な技術に対する国の評価
- 昭和27年
- 文化庁から無形文化財に指定
- 昭和30年
- 職人6名が人間国宝(重要無形文化財技術保持者)に認定
- 昭和58年4月
- 通産省の伝統的工芸用具に指定